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コミュニケーションのスタートは家庭から

 今、日本社会で「コミュニケーション力」不足が大きな問題となっています。先日の新聞に、「2011年度から大学・短期大学の教育課程に職業教育を導入し、義務化する」と書いてありました。どこの企業でも新卒者を採用時には、コミュニケーション力を第一に考え、その次にチャレンジ精神、主体性、協調性、責任感などを求めてきているようです。

 コミュニケーションとは、自分の考えや思いを相手に伝え、また相手の考えや思いを受け入れながら、お互いを理解していくことです。
野球で例えると、(言葉の)キャッチボール。
キャッチボールは、相手の方向に目標を定め、そこを目がけてボールを投げたり、相手の送球してきたボールを受け取ることを繰り返し行います。
例えば、ボールを投げる時も受け取る時も、相手の状況、レベル等や相手の考え方などを、お互い理解しながらできれば、理想的なキャッチボールと言えます。
ボールのかわりに言葉でキャッチボールをするのがコミュニケーションです。
しかしここ数年、親子の言葉のキャッチボール、家庭でのコミュニケーションが、不況、携帯電話、IT関係等の普及などの影響も受け、不足してきているといわれています。

 例えば、親は忙しいことを理由に子どもが話しかけてきても、「わかった、あとでね。」と、そのままになってしまったり、子どもへの用件を簡単にメールだけで済ませてしまっているケースも多くなってきているようです。しかし、それでは、大切な親子のコミュニケーションがいっこうに成り立ちません。親と子どもが直接向い合う姿勢が無くなってしまうと、あとあと大きな問題につながってしまう可能性があります。

 コミュニケーションは人間関係の始まりで、家庭からのスタートです。親子でいる時間が短かったり、子どもが反抗期や思春期で話をしたがらない時期ならなおさら、まずは、「おはよう」「いってきます」「いってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」等の挨拶の言葉から、親子で向き合う姿勢をしっかりつくりましょう。親と子が向き合う姿勢ができてくると、子どもの表情や言葉から少しずつ、子どもの思っていることや考えていることが理解できてきます。そして、一言、二言・・と子どもと言葉のキャッチボールを交わしていくことで、どういう状況の時に、どういう言い方で話すと、子どもに伝わるのかが少しずつみえてくるでしょう。その親の努力こそ、親子のコミュニケーションをスムーズに進める力となり、また子ども自身のコミュニケーション力の向上に大きくつながっていくのです。


(出典)おしゃべりからす12月号より
教育アナリスト 本田元則

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